9999入塾
51歳 横山(旧姓:鵜殿) 敬子さん
久敬社塾と父と私
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偶然の重なり
とある学校法人の理事会での帰り道、同席した役員の方が駅まで送ってくださるとのことで、お言葉に甘えることにしました。車中で何とはなしに話しをしていて、帰省されるとのことなので、どちらのご出身か伺うと父の故郷でもある「唐津」とのこと。なんというご縁でしょうと、その偶然に驚きました。
また、別の機会にその方にお目にかかった際、これからほかの理事会に出席されるとのことなので、どのような集まりなのかお尋ねしたところ、「久敬社塾というのがあってね」とのこと、「久敬社塾!私の父も理事をさせていただいていました!」と、さらなる偶然に驚きました。
それから時を置かずに、もう一つの偶然もありました。社会保険労務士の忘年会で、たまたま隣になった方とビール片手に話をしていると、帰省の話題に。帰省先は唐津、さらにご夫婦ともに唐津東高の卒業生とのこと、なんて偶然!、とても嬉しくなり一層楽しい時間となりました。
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▲東京からつくんちにて。曳山囃子に聞き惚れながら,同郷の士と再会し,語り合うのを至上の喜びとしていました。(右から2番目が父)
唐津生まれの父と私
父・鵜殿安啓は、昭和2年唐津生まれ。旧制唐津中学を卒業し、大学時代に上京して以来東京で暮らしていました。私が小さいころから、夏休みになると醤油を持っての唐津旅行は定番。中学生になり、テニス部に入ると、夏休みは、唐津東高の先輩方とテニスの練習の日々でした。
父は、久敬社塾の卒塾生ではなかったのですが、久敬社塾のお手伝いをとても大切に、楽しくさせていただいておりました。
私も子供のころ、久敬社塾へ連れて行ってもらいました。父に連れられて「東京からつくんち」へ最後に参加したのは大学1年のとき、テニスコートをお借りしてテニスをしたことを覚えています。
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▲面倒見が良くて,お世話好きな父。故郷からつを離れて長年過ごす方々や,志を抱えて上京してきた塾生と会える東京からつくんちを毎年楽しみにしていました。(真ん中)
東京で生まれで帰省する場所のない私にとって、父の愛した唐津は自分の故郷のようであり、父が大切にした久敬社塾はそこへ続くトンネルのような思いです。
このような偶然があり、そのご縁から、このたび久敬社の運営のお手伝いをさせていただくことになりました。父は今、どんな思いで見つめているでしょうか。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。(2020年1月 記)
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▲無理矢理に連れて来られたこともあった。そんな時は,こんなふうに特別に優しく,お料理をお皿に取り分けてくれました…。(左端が父と私)