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2023年03月02日

アート体験ができる名建築ホテル。3月の献立表です

アート体験ができる名建築ホテル。3月の献立表です

日本経済新聞の土曜別冊版“NIKKEIプラス1”の1・2面には、衣・食・住・遊びなど各テーマに沿った専門家10名の知見を駆使し、1位から10位まで番付けした「何でもランキング」が毎週掲載されています。2月18日のテーマは、泊まりながらアート体験ができ、快適で何度でも訪れたくなる名建築ホテルでした。

有頂天外!手舞足踏!欣喜雀躍!!!
何と10位までの4つに唐津出身の辰野金吾(坊主町生まれ・1854年-1919年)と村野藤吾(東唐津生まれ・1891年-1984年)の設計したホテルがランクインしていました。4位の奈良ホテル(奈良市)、8位の東京ステーションホテル(東京都千代田区)が前者設計、5位のザ・プリンス京都宝ヶ池(京都市左京区)、10位のザ・プリンス箱根芦ノ湖(箱根町)が後者設計です。

辰野金吾と言えば、明治大正の日本近代建築の父。東京駅や旧唐津銀行のような色鮮やかな赤レンガ造りのヨーロッパ風ルネサンス様式の建物で知られますが、旧松本邸(西日本工業倶楽部)のようなアール・ヌーヴォー建築や京都都ホテル佳水荘のような和風建築も手がけ、建物それぞれにマッチした個性を宿らせています。

一方、20世紀日本建築の巨匠・村野藤吾は、モダニズムの権化だった丹下健三(東京カテドラル聖マリア大聖堂/国立代々木競技場/東京都庁舎/フジテレビ本社ビルなど)と対極に位置づけられ、モダニズムらしい機能性やシンプルさと共に、階段や床・照明・ベランダの裏面まで徹底的にこだわり、形やディテールの優美さ、曲線美にうっとりとしてしまいます。

残念ながら辰野金吾と並ぶ唐津出身の近代建築の巨匠・曽禰達蔵(1853年-1937年)の作品は、今回のテーマであるホテルには該当するものがないためランクインしていませんが、丸の内のビル群や慶應義塾大学図書館の他、かつて武士だった頃の主君に繋がる小笠原長幹伯爵の邸宅も設計しています。
※小笠原伯爵邸(新宿区河田町)は現在スペイン料理店になっています。機会を見つけて、(お金を貯めて)出かけてみませんか。
※写真は、トップから順番に、東京ステーションホテル(丸の内駅舎内)、日銀本店本館、ザ・プリンス京都宝ヶ池です。

次は、唐津の誇る建築家3巨匠の代表作品のごく一部です。氏名をクリックすると、作品をご覧になることができます。現代建築家の手がけた美術館や博物館、図書館も素敵ですが、明治〜昭和の名建築を観察しながらの街歩き、食べ歩きも絶対おすすめです。
また、いつの日か、久敬社OBや現役塾生の中から巨匠と呼ばれるような建築家が出てくれば感慨深いですね。そして近い将来、久敬社塾舎が令和の巨匠と称されるOBや、はたまた3大巨匠のご子孫の設計で生まれ変われば、と考えるのは夢の見過ぎでしょうか。

⚫︎辰野金吾
東京駅丸の内駅舎、日本銀行本店本館、大阪市中央公会堂、旧両国国技館、旧松本邸(西日本工業倶楽部)、武雄温泉楼門、南天苑
⚫︎村野藤吾
世界平和記念聖堂、日生劇場、大阪新歌舞伎座、早稲田大学文学部校舎、横浜市庁舎、京都都ホテル佳水荘、新高輪プリンスホテル
⚫︎曾根達蔵
丸の内三菱ビル1~7号館、慶應義塾大学図書館、東京海上ビル、日本郵船ビル、講談社ビル、長崎造船所占勝閣、小笠原伯爵邸

さて、3月の今週の献立表はコチラです。
塾監夫妻、塾生たちが要望を伝え、試食を重ねて味わいもメニューも一新!されました。

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