お知らせ
2021年12月28日
マスクで隠れた顔の下半分と上半分。1月の献立表です
マスクをつけて生活するようになり、約2年が経ちました。コロナ禍前は、通りすがりの人と目が合うことはあまりありませんでしたが、マスクをつけて外を歩いたり店に入ったりするようになると、「マスクの上に出ている目と目がつい合ってしまう」、「思わず目と目を合わせてお互いを確認・識別しようとする」、「(ステキだな♥と)見つめ合ってしまう…」というようなことが明らかに増えました。
顔学の権威、原島博東大名誉教授によると、人は顔の上半分で「自分は何者か」という識別情報を伝え、また相手が誰かということを知り、下半分で「自分の感情」を表し、また相手の感情を読みとるとのこと。従って、マスクで覆われて口元が見えないと相手の気持ちを十分にくみとれず、また相手に対して自分の気持ちをしっかり伝えにくい・・・ようです。
コロナ禍が拡大して大変な状況になっていても、欧米の人たちが口元を隠すことに抵抗感を持ち、マスク着用を避けたがるのは、情緒を豊かに表現したいがための必然の行為なのかもしれません。日本人の謙虚な自己表現に対して、欧米人の感情露わなパフォーマンス・・・!。そう言えば、あの西洋のヒーロー、バットマンや怪傑ゾロも、目元だけをマスクで隠し、口元は素のままで覆ってはいません・・・!!!
ところで、聴覚障がい者は手話でのコミュニケーションを必要とします。マスクをつけていると、手話を補助する口の形や動きを見たり、逆に見せることもかなわず、大きなストレスや不安を生んでいます。こんなところにも、こんなふうにも、コロナ禍の影響を受けている方たちがいます。そこで、口元の部分だけが透明の窓になったマスクやフェイスシールドも登場しているわけですが、聴覚障がい者や、障がい者をサポートする手話通訳者の命や健康を守り、健常者同様の日常生活を送ってもらうためにも、社会の理解や行政の配慮がもっともっと進んでほしいと思います。