イベント・行事
2020年10月18日
有楽自治会の方々へ曳山囃子の稽古初日をお披露目しました
佐賀県唐津市の唐津神社秋季例大際「唐津くんち」は,新型コロナウィルスの感染防止のため11月の曳山巡行中止が決まりました。同様に,久敬社で開催していた「東京からつくんち(同郷人懇親会)」も,地域の自治会と一体になって実施していた「千代ケ丘祭」も,9/17のお知らせ(本サイトの新着情報に掲載)のとおり中止となりました。例年であればこの時期は,それらの行事に備えて曳山囃子の稽古を行い,辺り一帯に秋真っ只中の雰囲気を漂わせていましたが,行事が取り止めになったことで稽古も行わない流れに……。
次代への継承責任を胸に携えて
が,寮生たちは違いました。「先輩たちが築き上げ,続けてきた東京からつくんちや千代ケ丘祭を,赤獅子を,曳山囃子を,私たちの代で途絶えさせてはならない。新人寮生や未来の寮生に,地域の子供たちや家族のために,大切に継承していく責任がある」と,10月初めの寮生大会において「例年どおり稽古を行い,“2020千代ケ丘祭~久敬社寮生・OBによるミニ発表会”をやろうではないか」との声が上がりました。ミニ発表会といっても,熱い気持ちがほとばしり,勢い余ってどんどん大規模なものになっていきそうな感じでした。そんなところに,千代ケ丘祭の中止が決定されている中でこのようなイベントを進めれば,「身勝手なお祭り騒ぎ集団」と指弾されるのではないかと危惧する意見が出て,計画は見直すことにしました。
OBにはすでにミニ発表会への参集をお願いしていたため,前のめりで進めていたことのお詫びの連絡を入れました。連絡をとりお詫びをする一方で,「久敬社の寮生ならば、お囃子ができるようになることが必須条件」であることを相互で再確認し,最終的に地域の方々に迷惑をかけない形で小規模にお囃子だけをやろうということになりました。
稽古初日を有楽自治会の方々へお披露目
ついては,「この経過を有楽自治会の役員の皆さまへ報告しておいたほうがよい」ということで、,会長さんに連絡を差し上げたところ,久敬社の唐津くんちは,千代ケ丘の地元の祭りとして地域の人々に認識されていること,また昨今の寮生の状況も承知していることから,「唐津くんちのお囃子の稽古の模様を生で是非拝見・拝聴したい」と大変嬉しい申し出をいただきました。
本日18(日),「有楽自治会役員・関係者限定,感染防止対策の厳守,マスク着用,密にならない,短時間」を条件に稽古初日のお披露目が行われ,20名に迫る方々の来場を得て,小規模ではありながら大盛り上がりの会になりました。今後は,31(土)に最終お披露目を行うこととして,皆様へ案内を差し上げたところです。
時代を超えて,地域を超えて
お祭りの実施も,囃子の稽古も,多忙な寮生たちにとっては決して楽なものではありません。しかし,彼らは,祭りや曳山囃子を通して,このように世代や時代を超え,地域を超えて喜びを分かち合い,お互いの絆を深めていくのだと確信します。自分が幸せな気持ちでいられる行動が,周りや未来の人達を幸せにするのだと,彼らはこのような機会を通じて学んでいます。